アルファ代表のブログ

ナショナルチームが作れないーイギリスにおける国家と民族

2012年のロンドンオリンピックのサッカー競技に、イギリスは統一ナショナルチーム結成を断念したという記事が昨日の読売新聞夕刊に掲載されていました。そして、オリンピックには、イングランドチームを代表として出場させるとの決定がなされたということですが、この決定は私たち日本人の常識では理解しにくいものではないでしょうか。イギリスは、イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドの4つの地域から一国を形成していますから、もし今回のこの決定を日本に当てはめると、北海道、本州、四国、九州の4つの地域の一つである本州のチームを日本代表としてオリンピックに参加させるようなものだからです。せっかくのオリンピックなのですから、北海道や四国、九州から優れた選手を加えたほうが、チーム力があがると、日本人なら誰しも思うでしょう。しかし、イギリス人はそうは考えないのです。逆に言うと、そのように考えないところにイギリス人らしさがあるとも言えるのです。

オリンピックの競技にはないので話題には上りませんが、イギリスの国技ともいうラグビーでも同じことはいえます。ラグビーのワールドカップや国別対抗戦に、イギリスはいつもイングランド、スコットランド、ウェールズ、アイルランドに分かれて選手を派遣してきています。これについても私は昔からかねがね疑問に思っていたので、今から二十数年前になりますが、知り合いのイギリス人男性に「ラグビーでもサッカーでも国家統一チームを作った方が良い選手が集まって強くなるんじゃないですか?」と尋ねたのですが、すると彼は「イングランドの選手はスコットランドやウェールズの選手にパスをするくらいなら、たとえ奪われても自分で突破しようとするだろう」と答えました。

もちろん、イギリス人一流のジョークだということは分かっていましたが、今回のこの決定を前にすると、あのときどうやら彼は半分本気で言っていたに違いないとの思いを強くしました。

私はさきほど、イギリスと日本を4つの地域から構成される国としてたとえ話をしましたが、それはあくまで地理上の問題にすぎす、あまりにも表面的なとらえ方だったと思います。今でこそイギリス人はどの地域へ行っても英語を話しますが、そもそもスコットランドにはゲール語、ウェールズにはウェールズ語、アイルランドにはアイルランド語があり、それぞれの地域では英語とは全く異なる言語が話されていたのです。いまでもその名残があり、アイルランドやウェールズでは駅名や地名などに英語ととともにアイルランド語やウェールズ語が併記されているのです。

イギリスと日本はともに島国で、さらに長い王室の歴史をそれぞれ持つなど共通点もあるようですが、同じ物差しでは全く計れない異なる歴史、文化、国家観、民族意識を持っているのです。若くして留学をするということは、英語やヨーロッパ言語を学ぶだけでなく、このような総合的な文化の違いを肌で感じることが出来る絶好の機会となるでしょう。



中大教授殺害事件教訓その2ーFailure is the mother of success

前回の教訓は、主に未成年留学生の保護者向けのものでしたが、今回は留学生に直接関係する教訓についてお話しさせていただきます。

高校留学とは、基本的に言語や文化の全く異なる世界に飛び込んでいくことですから、最初から最後まですべて自分の想像通り、思い通りに事が運ぶということはまずあり得ません。どんな人でもつまづいたり、壁に突き当たったりして時にはホームシックになったり、途中で投げ出したくなったりすることがあるようです。それでも大半の人は踏ん張って当初の予定を全うして帰国しているのですが、中には適応できずに途中で学校を転校したり、一時帰国して国を変えたりするケースもあります。

本人や保護者にとってはこれは大変な挫折であるわけですが、それでも人の真価はこのような大きな挫折を味わった時に発揮される、あるいは試されるもののようです。大切なのはこの挫折した地点が終点ではなくて、将来への大きな分かれ道だという認識を持てるかどうかということのようです。そして、この挫折や失敗から何かを自分なりに学べたかどうかで、その後の結果は大きく異なって来ます。

失敗は成功のもと、英語では Failure is the mother of success と言われる諺は誰でもご存じだと思うのですが、これは失敗をただ繰り返していればやがて成功するという意味とは違います。失敗した原因を自分なりに分析して、同じ失敗は二度と繰り返すまいと固い決意を持てた人だけが、この諺を活かせるもののようです。そうじゃないと、環境が変わっても同じようなあるいは似たような失敗を何度も繰り返すだけで、成功につながることはありません。中大教授を刺殺した容疑者が短期間に何度も職場を転々と変わっているのがそのよい例だと思われます。転職をするには、やむを得ない事情があることもあります。けれど短期間に似たような経緯をたどって退職を繰り返すということは、前職での経験がほとんど次の行動に活かされなかったいう証拠です。

話はがらりと変わりますが、不登校の生徒を持つ保護者からお電話やメールで「うちの子は不登校ですが、留学して成功できるのでしょうか」というご質問をしばしば受けます。私は不登校相談室でも書きましたが、そもそも、性格や能力、成育歴など異なる生徒を「不登校」と一括りにしてしまうことに抵抗を覚えるのですが、それはこの際おくとして、成功できるかどうかのポイントは2つあるように感じています。一つは御本人に留学に対する前向きの気持ちがあること、そしてもう一つが自分が不登校になった原因を自覚して、もし自分の側に何らかの失敗や至らない点があったと自覚しているならば、それを繰り返さないようにするという決意があることの2つに集約されます。

2つ目に関しては、自分の性格に深く関連したり、長年慣れ親しんだ行動パターであったりするケースが多いので簡単ではないのですが、日本では1年半以上ほとんど中学校へ登校していなかった人が留学先の高校ではほとんど毎日通って優秀な成績を収めたという成功例も私は実際に体験しています。しかし、この一方では、失敗や挫折からほとんど何も学ぼうとしないため、せっかく留学しても同じようなことを何度も繰り返してしまうという人も残念ながらいたことも報告しなければなりません。

このように失敗から何も学ぼうとしない人は論外ですが、たとえ失敗から学んだことを次に生かそうとしても、状況が異なれば別の失敗をしてしまうことも稀にあるでしょう。しかし、たとえそんなときでも、次こそはという意欲を持ち続けることはとても大切だと思います。かの有名なイギリスのウィンストン・チャーチル元首相の次の言葉にありますように。
 ーSuccess consists of going from failure to failure without loss of enthusiasm
  (成功とは意欲を失わずに失敗に次ぐ失敗を繰り返すことである)





中大教授殺害事件教訓その1ー Spare the rod and spoil the child

中央大学理工学部の高窪教授殺害事件は教え子の逮捕という形で一応の解決をみました。実はこの事件現場は当アカデミーから徒歩でほんの1,2分のところにあり、日常的にも頻繁に近くを往来していましたので、発生当初から大変ショックを受けました。しかし、容疑者が教授の直接の教え子であったこと、その残忍な手口、さらにその容疑者のあまりにも身勝手と思える殺害動機(まだ完全には解明されてはいませんが)、や容疑者の生育環境等が徐々に明るみに出るにつけ、この事件に関して、驚き以上の言い知れぬ不気味さとやりきれなさを感ぜずにはいられなくなりました。

週刊誌ネタなのでどこまで真実なのか分かりませんが、容疑者は幼少のころから母親に溺愛され、大学卒業後短期間の間に職を5回も変わっても、「息子は悪くない、すべて会社が悪いのだ」といつも擁護されていたといいます。もちろん、世の中に完璧な組織などありませんし、中には実にいい加減な会社もありますから、転職や退職をするのもやむを得ないという場合があることはわかります。けれど、様々な業界、職種、規模の会社に就職して、どれも数か月以内で退職しているという事実を見たとき、果たして息子の方に問題はないのだろうか、という考えはこの母親の脳裏をよぎらなかったのでしょうか。よぎらなかったとしたら、それは盲愛以外の何物でもないでしょうし、もしよぎったとしたらなぜそれをきちんと伝えてやらなかったでしょうか。

いや、そもそもこうなるずっと以前に、容疑者が幼少の頃に母親は(もちろん父親も)人として最も大切なことを本気で教えていなかったのではないかという気がしてなりません。その結果が、この逆恨みによる常軌を逸した惨殺事件です。

出典は忘れてしまいましたが、以前読んだ仏教関連のある説話の中に、息子を溺愛する母親の話がありました。ある時その母親が幼い息子を背におぶって他人の農園を通った時、空腹を覚えた息子は目の前にぶら下がっているバナナの房のなかから、おいしそうなバナナを1本素早くもぎったのです。しかし、それを知った母親はたしなめるどころか、逆に息子の俊敏さをほめそやしたのです。それに気を良くした息子は以来、欲しいものは他人のものであってもかまうことなくどんどんと手に入れ、やがて長じると強盗になり、そしてついには人殺しまで犯してしまい、死刑を宣告されてしまうのです。処刑される前夜、母親が息子に最後の面会に訪れるのですが、その時息子は母親に向ってこう言い放ちます。「おれが処刑されることになったのはお前のせいだ、お前の顔など見たくもない」と。

親が子供を愛し、子供を信頼することはとても大切なことです。しかし、それと盲愛とは似て非なるものだと私は思います。英語のことわざに、Spare the rod and spoil the child. というものがあります。
旧約聖書から出た言葉で「子供は、親がしかるべき叱らないとろくな人間にはならない」という意味ですが、子どもが人としての道を踏み外した時、社会のルールから逸脱した行動を取った時、あるいは節度をわきまえないとき、間髪入れずに叱責するのが親の責任であると私は考えます。誰にとっても子供はかわいいものですが、かわいいからこそ、時として鞭を惜しんではならないと言う考え方は、古今東西に通じる真理のようです。

けれども、こうした古来からの教えや美徳が近年どこの世界でも失われつつあるように感じます。なぜ、若者が切れやすくなったのか、カルシウムが不足していると切れやすくなるという指摘があります。ストレス社会が原因だと指摘する人もいます。どちらにも一理あるでしょうが、私は親が必要な時に歯を食いしばってでも子供を叱らなくなってしまった今の風潮にも大いに問題があると感じています。

母親にとって子供は血肉を分けた存在だけに、何より愛おしく感じて当然ではありますが、かわいいからこそ、時には歯を食いしばってでも子供を叱ったり、意見したりしなければならないのです。そうせずに、子供を擁護して責任転嫁ばかりしていると子供はどのように育ってしまうのか、じっくり考えなくてはならないでしょう。

そして父親は、更に高所、大局から子供を導き、ここぞという時には、たとえ一時的に子供に憎まれることになるとしても体を張ってでも子供と対峙する気概と勇気が必要なのではないでしょうか。

人間とは、そもそも人が思うほど賢くないのかも知れません。何百年、何千年の長きにわたる試行錯誤を重ねた結果、ようやくたどり着いた真理の一つが、Spare the rod and spoil the child であるならば、世の中の秩序を保つために、私たちは謙虚にその真理を受け止め、実践する必要があるのかもしれません。










イギリス学生ビザ取得には最低でも5週間以上かかります!

イギリスのビザシステムが大きく変更されたことについては、このブログでも何回か説明をしましたが、その後もまだまだ混乱が続いているようですので、今回は学生ビザの審査に要する期間について報告させていただきます。

現在イギリスの学生ビザ申請については、英国ビザセンターが一括して受け付けておりますが、そのビザセンターのホームページでは、学生ビザの取得に必要な審査期間を次のように案内しています。

お知らせ
• 非移住ビザ(学生、就労ビザ等)で複雑ではない申請*のうち90%は一週間以内**、 98% は 二週間以内、そして100% は十二週間以内に審査終了。
• 非移住ビザ(学生、就労ビザ等)で複雑な申請***のうち 90%は三週間以内、 98% は六週間以内、そして100%は十二週間以内に審査終了。
• 移住ビザ(配偶者ビザ等)のうち95% は十二週間以内、そして100%は二十四週間以内に審査終了。
*複雑ではない申請というのは申請の種類や提出書類の不備などにより更なる質問や詳細調査を必要としないもの。
** 一週間の定義としては稼働日5日間。 ***複雑な申請とはより詳細な質問や個人面談が必要となるもので審査に時間が掛かる。

この案内によりますと、通常の学生ビザ申請は90%が一週間以内で審査が終了し、98%は二週間以内に終了すると理解できます。そしてこれを読む限り、ほとんどの人は学生ビザは一週間で取得できるものと思われるでしょう。確かに、昨年の暮れに当アカデミーが申請のお手伝いをした方のケースでは、ちょうど一週間で取得できました

ところが、今年の1月26日以降、すべてのビザは東京の英国大使館ではなく、フィリピン・マニラの英国大使館で審査されることに変更になりました。それに伴い、すべての書類は(これまで日本語で受け付けてもらえた預金通帳などを含め)翻訳証明付きで英訳しなければならなくなり、日本人にとっては大変不便になったのですが、それでもまだその時点では英国ビザセンターでは、審査期間は従来通りと案内していました。

けれど、現実には2月に当アカデミーが申請のお手伝いをした方のケースでは、ごく通常の学生ビザ申請あったにもかかわらず、三週間かかりました。そのお客様は当時の英国ビザセンターのホームページで、審査期間の説明を読み、一週間程度で取得できると考えていたので、パニックになり、書類上に何かミスがあったか、学校に問題があったかしたのではないかと、再三私どもに問い合わされてきましたが、こちらとしても申請書類はこれまで通り、すべてそろえてきちんと提出していたので、不審に思い英国ビザセンターに問い合わせてみましたが、「問題があれば個人面談などの指示がきますが、それまでは待つしかありません」という大変に機械的で冷たい御返事しかもらえませんでした。しかし、結果的には大使館側からは何の連絡もなく三週間後に学生ビザは無事取得できたことから、申請書類は完璧であったことがわかります。

その後、3月に申請をお手伝いした方のケースでは、ほとんど同じ条件でしたが、今度は取得まで四週間かかりました。コース開始日が二週間後に迫っていましたが、航空券の手配が出来ず、お客さまも私どもも大変イライラさせられました。結局、この方のケースも大使館側から何の連絡もなく学生ビザが希望の期間すんなりと発給されたことから判断するに申請書類は完璧であったようです。

そして、3月31日以降、学生ビザの申請方法が従来と大幅に変わりました。しかし、先ほど紹介しましたように、英国ビザセンターでは、依然学生ビザの大半は一週間で審査が終了すると案内し続けています。英国ビザセンターにどういう意図があるのか、私どもには皆目分かりませんが、皆さまには一週間で審査が終わるビザなどない、と考えた方が現実的だと申し上げます。

実際、4月以降に申請をしたお客様のケースでは、六週間近くかかってしまったため、出発がコース開始に間に合いませんでした。他国の大使館の中には、コース開始日が近づいていると審査を通常より早めて何とか出発日に間に合わせてくれるケースもあるのですが、現在のイギリスのビザ申請システムでは、フィリピンで一括して行うためか、そのような融通は一切利かないと考え、遅くとも2か月前には申請をしておかないとコース開始に間に合わなくなる可能性があると考えておくべきでしょう。







花の都 カナダビクトリアでのサマーESLキャンプ

カナダ・ビクトリア.jpg「庭園都市」の愛称で知られるブリティシュ・コロンビア州の州都ビクトリアのグレータービクトリア学校区(日本で言えば教育委員会のような組織)が管理運営するサマープログラムです。研修場所は当学校区内のいずれかの学校になります。週22時間の英語の授業と週12時間の文化・スポーツアクティビティが組み合わされた内容で、毎週土曜日は終日アクティビティを通じて英語に親しみます。

毎週月曜日にオリエンテーションと英語力診断テストが実施され、テストに基づいたクラス分けが行われています。1クラスの人数は15人以下で、アクティビティは「カナディアン・バディ」と呼ばれる同年代のカナダ人生徒が留学生のアシスタントとして参加します。

全期間6週間すべてに参加することもできますが、翌週以降の月曜日(7月20日や27日など)から参加して、2週間以上お好きな期間参加することが出来ます。(ただし、コースの最終日は8月16日になります)

参加対象年齢:11歳~18歳

研修期間:2009年7月6日~8月16日(この期間のうち、2週間以上のお好きな長さ)

研修場所:BC州ビクトリア近郊の公立学校

滞在方法:ホームステイ

★参加費用:¥258,000(2週間)  ¥324,000(3週間)  ¥388,000(4週間)
★参加費用に含まれるもの: 諸手続き費用、空港からの送迎代、ホームステイ代(3食つき)、授業料、教材費、アクティビティ費用、遠足費用、24時間の監視費用
★参加費用に含まれないもの:日本から現地までの航空運賃、海外旅行保険料、個人的なお小遣い等

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